Bicycle−つれづれなることぶつかる無法ガードマンと悪徳警備会社・続 > (12) 無法ガードマンと悪徳警備会社・続2002年11月12日,東京都小金井市の小金井街道を走っていたところ,東八道路とクロスする前原交番前近くの路上で,工事現場の交通誘導にあたっていた警備員が,警備業法と道路交通法を無視したデタラメな交通誘導を行い,それを避けようとした私の自転車に突進してぶつかってきて顛倒せしめ,その際損傷させられた自転車の部品を交換し弁償を求めたところ,これを拒否するという事件があった。 その後この件を,ウェブサイトで公表し,この警備業者(日本ガード(株),東京都小平市花小金井4-33-5,TEL 042-467-2411,FAX 042-467-3535,代表取締役社長(当時。現会長)西村年博)の所轄官庁である東京都公安委員会に告発,足かけ2年にわたる闘いの末,弁償費用を勝ち取ったのであった(詳細は「無法ガードマンと悪徳警備会社」参照)。
その後7年余りの年月を経て,当時乗っていた自転車も,そのとき交換した部品も既に寿命を全うし,その間,警察官や警備員における,自転車走行に関する認識も多少は向上したと思われる情況になってきたが,件の警備会社は,そうした趨勢からすっかり取り残され,あまっさえその地平からすら後退したといわねばならないような言動をもってしてきたのであった。 前稿で記した,「市民として引き続き厳しい態度で臨まねばならない」という一節が,改めて現実的課題となってきたのであった。 迷惑メールとあまりに稚拙なサイバー攻撃いわゆる「迷惑メール」は,その文面や内容が,受信者をして不快に思わせるもの,金品を詐取したり強要したりするもの,公序良俗に反するものをさすことが,今日では多いといえる。この場合,何をもって「迷惑メール」とみなすかは,多分に主観的要素が入る。だが,その悪質なものは,PCをしてその作動に異状を惹起せしめたり,ひどい場合には破損せしめたりするほか,メールサーバーに過剰な負担や異状を生ぜしめるものだ。コンピュータウィルスをまき散らすほか,HTML形式メールにおいて,受信者のPCの異状を引き起こしたり,個人情報を詐取したりするためのコードを仕込むことも少なくない。メールサーバーへの負担という点では,大量発信すること自体がそれであるともいえる。 最近では,そうした有害なメールを排除する機能やサービスが普及し,安価・無料で利用できるものも増えている。それらは,いわゆる学習機能を持ち,件名や本文を解析して「迷惑メール」か否かの判断を,より的確に行うようになる。使っているメーラーでその機能を用いれば,いったん受信した上で振り分けるが,サーバー上でその機能を利用すれば,「迷惑メール」である可能性を示した上で配信するほか,ウィルスや有害コードを除去して配信する場合もあるが,受信者に配信しないようにすることが,使っていく中で増えてゆく。これらの迷惑メールフィルタは,仕組みや設定箇所の 異なるものを併用することで,さらに高い効果を期待することができる。PCにその機能を持ったメーラーをインストールして利用しても,ファイアウォールや総合的ウィルス対策ソフト(迷惑メール対策もその機能の一部に含まれるといえるが)からしてみれば,たいした負担ではない。 そうした中,あるメールアカウントの「迷惑メール」フォルダの中に,自動削除間近のひとつのメールを見つけた。
文面からして典型的なスパムメールだが,デコレーションなどを施すものでもないにもかかわらずHTML形式で送信されたこのメールは,悪意のコードやウィルスが添付されていたと思われるものであった。もちろんかかるものはサーバーによって排除されているが,排除したサーバーは,私のアカウントの受信に利用している側のそれであるよりも,送信者が利用している商用プロバイダのそれである可能性が高いと思われるに至っては,マンガチックですらある。 無法悪徳警備会社はサイバー攻撃に出てきたのであった。しかもあまりに稚拙なやり方で。ばかばかしいのは,その手口の稚拙さではなく,無法悪徳警備会社からPC環境を「ガード」し「警備」すること自体だ。 その後(それ以前の可能性も排除できないが)同様のメールを送りつけてきたかどうかは解らないが,もし送りつけてきたとしてもサーバー段階で葬り去られていたであろう。 新たなターゲット稚拙なサイバー攻撃が不発に終わったことを自覚したのかどうかは解らないが,新たなターゲットに矛先を向けた。それはウェブサイトを置いている事業者だった。
言いがかりもいいところだが,そのばかばかしさに呆れた。「不法行為を容認している」どころか性懲りなくやっているではないか! そのような会社に初めから「失墜せしめる」ような「信用」がないことは,今更言うまでもなく,いや私が告発する以前から,少なからざる市民の知るところであったのだ。 ここでいう「前回」というのが解りかねるのだが,警備会社側の罵詈雑言を転載したところスパムメールとしてサーバーにはじかれてしまったのかも知れない。ともあれ,一市民であると思った私には暴言をもってしつつも,その一方で有名企業と思った相手には,多少丁寧な物言いにしたところに,その卑屈さを見て取ることができよう。 通常このようなことで事業者が対応することは滅多にないが,警備会社側がよほどしつこく,あるいは強談威迫をもってしたのであろう。本来であれば,こうしたことに直対応する必要はないが,何しろ無法悪徳警備会社であるがゆえに,ヴァーチャルとかサイバーに限らずリアルにおいても,事業者に何をしでかすか解らない。そこで事業者側への配慮をすることにし,事業者に以下のように返答した。 ,
内容に関して言えば,合法性と正当性について改めて説明をする機会を得たわけで,こちらとしてもプラスになる。
あわせて,この返答でも述べたとおり,移設作業を行うことにした。移設先は比較的大容量の海外ウェブホスティングサービスtripod.comだ。そこにHARA Hideki's Room Annex 3をおき,Bicycle−つれづれなることのコンテンツのうち,私が遭遇した事故や事件にかんするぶつかるの各稿ごと移すことにした。 もっとも誰も移設を要求しているわけではない。そこで件のコンテンツについては,警備会社側の要求通り修整したものを従前のURLで掲載するのとあわせて,従前のものを新サイトで掲載して併置することとし,警備会社の要求の不当性を,読者諸賢にヨリいっそう解っていただく機会にすることにした。
事業者から確認の返答があって間もなく,つけあがった警備会社は早速,不当要求をエスカレートさせてきたようだ。
事業者側としては,コンテンツの内容に問題がないことは解ったが,警備会社側がうるさいから何とかしてくれと言うものだが,ここへ来て,警備会社側の要求がエスカレートして,その不当性がハッキリとしてきたわけだ。ここでいう一連のPDFファイルは,いずれも警備会社や東京都公安委員会などに送付した文書で,その末尾には,ホームページや印刷物で公表する旨を明記してあるものだ。その点ではわざわざ修整する必要などないのだが,ここでも警備会社側の言う通りしてやることで,その不当性を明らかにするという既定路線が,最小のコストで最大の効果を生む反撃になるわけだ。
いざ着手してみると,ひとつ厄介なことに気づいた。これらは2002年末〜2003年初めに作成したもので,当時のPCがwin98だったのはまだしも,その不安定なOSの上で利用していたワープロソフトが,管理工学研究所の「松風」だったことだ。軽快に作動し,レイアウトに凝ったものでなければ大概これで間に合うものであった。しかし爾来永らく使っておらず,今のPCではインストールすらしていないものだった。既に販売は終了しているが,まだ最終ヴァージョンがダウンロードでき,ライセンスがなくても期限付き試用版として,すべての機能が使えることが解ったので,winXPpro上で使ってみた。 「松風」の前身であるワープロソフト「松」は,windowsが普及する前,今年20ヴァージョン目にして発売25周年を迎えたジャストシステムの一太郎と覇を競ったらしいが,私がPCを使い始めた頃には既に一太郎に軍配が上がっていた。マウスが一般化する前からあった両者は,そのヴァージョンアップに伴う多機能化の過程で,各々独特のキーの割り付けを行ってきた。一太郎のそれは,ESCメニューを初め一定は馴れているが,松風のそれははなっから習熟していない。割り付けは簡単にカスタマイズできるので,かつてはwindowsで一般的なものに割り付け直していたが,その当時のPCがもはや使えない以上,どうしようもない。 文字の修整だけならまだしも,環境の違いのためレイアウトが崩れたりすると修復困難だ。しばらく往生していたが,もっとも基本的なところに気づいた。それは松風の文書ファイルの構成だ。 ウェブページがHTMLというマークアップ言語でできていることは,皆さんご存じだろうが,実は松風の文書ファイルもこれに似たマークアップ言語でできているのだ。独自版HTMLといってもいいかもしれないし,事実一部のブラウザによっては,松風の文書ファイルを,レイアウトなどは崩れるものの,見られることもある。またテキストエディタでもひらいて編集することができる。HTMLの知識が多少あって,通常のそれとの違いがわかれば,文字入力以外にもさまざまな編集ができる。かくして使い慣れたEmEditorで編集したあと,プレビューとプリントを松風で行い,そこで問題があればふたたびEmEditorで編集…というプロセスをとって,一部のファイルは何度かの手直しを要したが,一応の完成を見た。 シンプルなものほど,応用次第でいろいろなことが手っ取り早くできることを,久々に実感することとなった。 事業者への返答もシンプルにした。というより前回分と同様のことしか言いようがないのだが。
そうしたところからこのページを制作することにしたことは説明不要だろう。回答がシンプルで繰り返しになるのは事業者側も同じようだが,短い中にもホンネがにじみ出ている感じだ。
本当の迷惑は?事業者側としては,修正箇所だけではなく,私の利用情況の減少ぶりも確認しているだろうし,何より警備会社側の不当要求のエスカレートに迷惑しただろう。ここまでくれば迷惑を超えて威力業務妨害といってもいい。 今回は急遽新たなウェブサイトに制作したが,従来ももとから制作していたウェブサイトのコンテンツのうち,ある程度まとまった量と質ができたものを,他のウェブサイトに独立させるということを行ってきた。独立させたあともいくらか充実を図ったところでYahoo! Japanにカテゴリ登録されるなど,一定の評価を頂戴してきた。その初めは都市生活改善ボランティアだったが,今回の一件の間にも,独立させて制作したサイトThis is 神戸・週末ボランティアがひとつ新たに登録された。こうした継続的・反復的なコンテンツの流出は,この事業者にしてみればかなり迷惑なものであろう。
企業名で「日本」がつくところは,どの業種においても数多い。法人登記及び外国語表記では「ニホン Nihon」「ニッポン Nippon」か明確にしなければならない。企業名の場合,「ニホン」とするのは関東の企業に多く,「ニッポン」とするのは関西の企業が多いとする向きもあるようだが,それはどうだろうか? カメラなどの光学機器のニコン Nikonの旧称「日本光学」や,ソフトバンク傘下になった電気通信事業者の旧称「日本テレコム」なども,東京発祥でありながらいずれも「ニッポン〜」と読ませるのが正式だ。関西大手私鉄の近畿日本鉄道は「ニッポン〜」だが,グループ会社で「日本」がつくものはみな同じく読ませることから,それだけでそれなりの数になってしまうことになる。それがかかる俗説の一因になっているかも知れない。 ここで問題にしてきた「日本ガード(株)」は「ニッポン〜」だ。漢字表記で同じになる他の業者は,確認できる限りみな「ニホン〜」だ。その中には,中京圏で営業し,業界大手の有名企業と「連盟会社」の関係にあるものもあるなど,その規模・業績もかなり大きいところもある。そうなると商標上の問題が出てきても不思議ではないが,確認できる限りそれは見られない。それは「日本ガード」という語が商標登録されていないからだけではない。 商標法の定めるところでは,商標を登録するにあたっては,商標としたい分野ごとに登録され,その範囲を限って権利が保護される。商標法施行令では,その区分のことを「類」と言うが,これには現在45あり,その最後である「第45類」のなかに「警備」が含まれている。だが,その類似商品・役務審査基準をみると,商標法及び施行令における「警備」とは,警備業法が定める「警備業務」全般(第2条各項)をさすのではなく,実質上,そのうち「2号警備」(雑踏警備)をのぞいたものと理解できる。つまり商標上,警備というのは半人前の扱いであるわけだ。2号(雑踏)警備をもっぱらにする限りにおいては,商標法に抵触することもなければ,保護の対象にもならないことになってしまう。ついでに言っておくと,この分類ができる以前からその名を用いて営業していれば,もしあとから商標登録されても,不遡及の原則からして,使用に問題はないことになる。 実際の業務や営業において,複数の「日本ガード」があって混乱・混同しないのは,警備業法のおかげといえる。警備業を行うには,主たる営業所所在地の都道府県の公安委員会に認定を受け,その他の都道府県において営業しようとする場合は,その都道府県の公安委員会に届け出る必要がある(第4条・第5条)わけで,その営業は都道府県単位ということになる。こうした仕組みによって同じもしくは近隣の都道府県で複数の「日本ガード」が林立することが防がれているわけだ。もっともインターネットが普及した今日,こうしたこととは関係なく,同じ検索結果としてそれらがない交ぜに出てきてしまっているのだ。 そういったわけで,その名称や存在自体までが違法というわけではない。
「無法」・「悪徳」・「ガードマン」・「警備会社」などで検索してみると,例のページや件の会社が上位に出てくるが,それを脅かすものがあることに気づく。学生の自治・自主的活動をなりふり構わず弾圧し,2007年から3年ほどの間で100人余りの逮捕者を出した法政大学において,大学当局や公安警察の尖兵となっている警備会社・警備員がそれだ。 法政大学当局による学生弾圧は,2000年代前半から激化しており,その中で学生の自主・自治活動の拠点であった学生会館が閉鎖されたとき,その姿を撮影しブログに「あぁ落城〜法政大学学生会館」として掲載していたのだが,最近になって当時以上のアクセスがあり,googleで「法政大学学生会館」を検索すると最上位に表示されるに至っていた。その理由を図りかねていたところ,mixiで,マイミクさんの一人が,大量逮捕事件に関して,動画を含めて紹介している記事を見つけ,遅ればせながらその理由を知り,ことの重大さに気づいたのだった。 公安刑事との日常的接触,学生への恒常的暴力・監視,女子学生のトイレをストーキング撮影するなどといった,その猖獗ぶりは,学生団体法政大学文化連盟のブログ記事今日の東京警備保障株式会社などで紹介されているが,その後この無法ガードマンと悪徳警備会社には司法の鉄槌が下された。100人余りの逮捕者のうち1/3ほどが起訴されたが,その先頭を切って無罪判決を勝ち取ったのは,[元?]学生がガードマン(この無法ガードマンのリーダー格で,日常的に公安刑事と接触している人物)にたいして行った“暴力”なるものを,裁判所が否定したことによるものであった。爾来,法政大学当局による学生弾圧自体は依然激しさを増しているようだが,極悪ガードマンの無法ぶりは,少なくとも現象的次元においては,これをもって頭打ちになっているようだ。 件の無法ガードマンと悪徳警備会社も,断を受けたことを真摯に受け止め,以後の言動を改めていけば,やがては信頼獲得も可能であっただろう。過去の罪業は消えないが,それを乗り越えるだけの更生の成果を挙げることもできたろう。そのために充分な年月もあったはずだ。しかしながら彼らはそうしたことをしなかったばかりか,今新たな罪業に手を染めた。「無法」・「悪徳」・「ガードマン」・「警備会社」といったキーワードにおける首位奪還となるかも知れない。 極悪非道をゆく無法ガードマンと悪徳警備会社を改めて弾劾するとともに,警備会社及び警備員の資質向上を願うものである。 (2010.2.24) |